次期バージョンとなるAVAST 2015のベータ版(10.0.2022)がリリースされました。
画面上の変更は小規模ですが、内部的にはかなり大規模な機能追加が行われているため、相当期間のベータテストが行われると推測されます。
ベータ版ですので、インストールによるトラブルが生じる可能性があります。十分にご留意ください。
以下はリリーストピックの抄訳となります。なお、新機能の訳語については正式なものがまだ出ていませんので、仮訳となります。
新機能及び改良点
• HTTPSスキャン
SSLやTLSで暗号化された通信(HTTPS)を復号し、ウェブシールドでスキャンできるようになりました。
スキャンに使用されている技術は、現在(v2014)のメールシールドで用いられているものと同じく、独自のルート証明書を用いて中間ホストを立てる方式によるものです。これにより、HTTPS通信のスキャンのみならず、SPDY+HTTPS/HTTP 2.0への対応が可能になります。
この機能は、設定により調整が可能です。
• ホームネットワーク・セキュリティ
家庭内のネットワーク環境について網羅的なセキュリティチェックを行い、脆弱なWiFi、接続されているデバイス、ルーターの設定、工場出荷時のままのパスワードなどのセキュリティ上の問題を検出します。
これは、avastがインストールされている特定のPCの保護のみならず、そのPCが接続しているネットワーク全体のセキュリティを改善しようという試みです。
• セキュアDNS (有料版のみ)
DNSハイジャックや脆弱なDNSサービスに対する保護として、安全なDNSサービスを提供します。
※訳注:おそらくセーフゾーンで利用されていたサービスを通常利用の範囲に拡大するものと思われます。
• スマートスキャン
アンチウイルス、ソフトウェア更新、ホームネットワーク、GrimeFighterの各種スキャンを1つに統合し、1回のスキャンですべての問題を調査することができます。
• サポート体制の改善
有料版ユーザー向けに、サポートチケットを必要な情報とともに簡単に作成・提出できる機能を追加しました。
また、ナレッジベースの充実やヘルプをオンライン化して最新版に更新するなど、無料版ユーザーに対するサポートも強化しました。
• その他の全般的な修正
さまざまなコンポーネントに対し、安定性やパフォーマンスの改善が施されました。特に、ネットワーク系やアンチウイルスエンジンの改善に注力しています。
既知の問題
今回のリリースでは、低レベルのコンポーネントに対して大規模な変更が行われており、システム全体に影響を与える可能性があります。従って、環境によっては予期しないトラブルが起こる可能性があります。
- セキュアDNSは制限されたWiFi接続では機能しません。
- avastのインストール中にFirefoxが起動していた場合、SSLスキャンを正常に動作させるためにはFirefoxを再起動する必要があります。
- SSLスキャンはInternet Explorer / Firefox / Google Chromeの主要ブラウザに対してのみ有効化されており、GUIの設定は無視されます。
ダウンロードはこちらから
フリー版: http://files.avast.com/beta9x/avast_free_antivirus_setup.exe
プロ版: http://files.avast.com/beta9x/avast_pro_antivirus_setup.exe
インターネットセキュリティ: http://files.avast.com/beta9x/avast_internet_security_setup.exe
プレミア: http://files.avast.com/beta9x/avast_premier_antivirus_setup.exe
アンインストールツール
http://files.avast.com/beta9x/avastclear.exe
既存の環境に、上書きでインストールすることが可能です。すべての設定は保持されます。
問題を発見した場合は、
https://feedback.avast.com/response/add
からご報告ください(英語)。